リーディングライブ『UBUGOE vol9』観覧


平和島から20分ほど歩くと手先はすっかり冷え
辿り着いた、大田文化の森庁舎のぬくもりに手がしびれるほどでした。

14時に整理券を受け取って時間をつぶす、という予定でしたが
整理券待機列で声をかけてくださった方が、
同じくさやや推しのミシュランさん。
あん誰で並んでいた私に見覚えがあったと行ってくださいました。
デニーズで話しながら時間を過ごさせてもらいました。
いろいろと気を使わせてしまって申し訳ないです。

夕方の舞台が始まる前に舞台監督さんの挨拶。
撮影歓迎&拡散希望らしいのでめいっぱいさらしてしまいます!

というわけでとリーディングライブ、UBUGOE vol.9のエピソードは全5話

Ep1【クーポン男】
カラオケBOXでのバイト初日を迎える吉田(さやや)、教えを乞う先輩の佐藤(サブングル加藤)は、なぜかクーポンを利用するのに異様なこだわりを見せる変わり者。
そんな中、デートの際にクーポンを使うのは嫌、という男が現れて…。そして始まる、二人の男の対決の意外な結末とは!?

Ep2【西暦2500年の昔話】
時は西暦2500年、小保小保方(おぼおぼかた)教授がSTEP細胞の研究に成功、人間と動物を掛け合わせて生命を誕生させることができるようになった。
そうして人間とアメリカンコンドルを掛け合わせて生まれたのが主人公、翔子。
人間ではないことに悩みを抱えながら学校に通う翔子に現れる、色んな障害。翔子はどう立ち向かうのか?
右ひじ左ひじ交互に見て」でおなじみ、芸人2700八十島脚本の、予測不可能なハチャメチャストーリーをお楽しみに。

Ep3【さよなら現世】
悔いのないの人生を。
突然死んでしまった二人の男。成仏するにはこの世での後悔をなくさなければならない。
後悔を解消するため、天使(さやや)の力を借りて戻ったのは過去のあの日・・。二人は無事成仏できるのか!?
若手脚本家ウメノマゴが描く、あの世の話。

Ep4【文化系倶楽部紹介】
桜の咲く頃、ウブゴエ高校体育館では、新入生勧誘のために文化系クラブによるクラブ紹介が行われていた。
生徒会による司会進行で、一風変わったクラブの紹介が進むかにみえたが…。
果たしてどうなることやら?
気鋭の落語家・笑福亭羽光が描く青春不思議ストーリー。

Ep5【花嫁は雨の旋律】
「雨。天気のことじゃない。片山雨<アメ>(さやや)。それが、彼女の名前だ」
時計技術士の片山均<ヒトシ>(ザブングル松尾)と、彼女に起きたちょっとだけ不思議な現象をたどる物語。

さややはEp1.Ep3.Ep5の3つに登場しました。
以下多少のネタバレ注意!

Ep1はコメディ色の強いお話でした。
「クーポンを使わなければ気がすまない」という
ザブングル加藤さん扮するカラオケ店員佐藤と
さやや扮するちょっと天然な新人店員。
女性同士、男性同士、カップルのお客を迎えて
「クーポン論」にヒートアップしていくカオスなお話です。

Ep2は学生ドラマ&SF的なお話
アメリカンコンドルと人間のハーフである翔子は
「その時」がくるまで羽根を隠して生活しなければいけない。
思春期の悩みや葛藤を抱えながらすごす翔子に忍び寄る黒い影。

Ep3は ちょっと俗っぽい天使
交通事故で勝ち組人間と負け組人間の2人が同時に絶命。
成仏するには未練を解消しないといけない、ということで
天使さややが過去のある日に巻き戻して
未練を解消させようと試みるが、大きく逸脱して行動できるわけもなく…。

Ep4
新入生勧誘のために文化系クラブの紹介イベントが行われる。
ミュージカル、文芸、写真部、科学部、などのクラブが
特性を活かしたクラブアピールをしていきます。
あまりに個性あふれるメンツが揃っているなと思って見ていると
実はその訳は…。メタ的に視聴者を引っ掛けるお話。

Ep5
ヒトシとアメは若い夫婦。
頭を打つ事故で心が巻き戻ってしまったアメをさややは演じました。
ある日、幼児の精神年齢まで退行してしまったアメ。
新婚生活のはずがアメの「子育て」をしなければならなくなったヒトシ。
そんな生活をおくるうちにアメが精神的な成長を遂げていっていることに気づきます。
アメの心は小学生ほどに成長し、やがて中学生程度になり、
恥じらいを知り、淡い恋を知り…
ですが、アメが新しい人生を取り戻すとともに、
かつて過ごした「アメ」が徐々に上書きをされていってしまいます。
ヒトシは自問自答します。
ヒトシが愛した「アメ」は今も存在しているのだろうか。
そして、かつて行った結婚パーティになぞらえたイベントを起して
アメの心が16歳になったタイミングで、ヒトシは決断をします。

という、素敵なストーリーでした。
5者5様のカラーがあってどれも素敵なストーリーです。
さややも時間のない中で熱演していたのが伝わりました。
Ep3では無垢で、世間と噛み合わない感じを。
Ep5では心の成長にあわせて演じ分けたり、
心境、記憶に合わせてヒトシとの距離感もガラッと変わるような葛藤の様子なども
リーディングライブという範囲で精一杯表さないといけない。
そういうアプローチの苦心の結果が見える演技でした。
この舞台で頑張っていたのは、紛れも無く女優の川本紗矢さんでした。
芸人さんや、声優さんや、劇団の方との貴重な経験
これからのさややにぜひ活かしていってほしいなって思います。

さやや以外で言うと、ザブングルの加藤さんが
思っていた以上に四角くて、思った以上にカッチカチだったのがびっくりでした。